⑩友情とは
私にはとても仲のいい中学の同級生“ゆい”がいた。
ゆいはA君の友達と付き合っていてよく4人で遊んだり、
お互いの彼氏の相談をしていた。大の親友(・∀・)
ある日、A君の家に当時めっちゃくちゃ人気があった
西野カナのCDが置いてあった。しかしA君が買う事が
想像できず『このアルバム買ったの?』と聞くと
「あー。
この前TSUTAYばったりゆいちゃんに会った時借りた」
と答えた。ゆいは大の親友と思ってたからなんの疑いも
することなくその時は「へーそうんだ!私も聴きたい♪」
と言って終わった。
しかし2日後。
いつものようにゆいとランチをしながらお互いの
彼氏の愚痴や相談事をしたり、プリクラ撮りに
行ったりして楽しく遊んでいた。夕方になり、
ゆいが用事がある。ということで帰ることに。
「今日はA君と会わないの?」
『今日は会う約束してないねー』
「そうなんだー!喧嘩するなよー♪」など
何気ない会話をして別れた。
その日の夜★★
バイトが休みのはずのA君と連絡が取れなかった。
メールの返事がなく、なんだかモヤモヤした私は
23時過ぎにA君のアパートへ向かった。
なんだろう。嫌な予感がする。。
と思いながら車を走らせた。
A君のアパートまで数メートル。
坂を下りたらA君の住んでるアパートしかない坂道で
ゆいの車とすれ違った。
え、、?なんでゆいが???
と思いながら駐車場に車を止めたと同時にA君から
【ごめん。熱あって寝てた。】とメールがきた。
A君の部屋の電気は消えていた。
さすがに疑った。
【うそつき。今駐車場にいるよ】
とメールするとA君から着信。
「なんで?どうしたのこんな遅くに」
『いまゆいとすれ違った。』
「話すから中に来て」
と言われ電話を切って部屋に向かった。
『なんでゆいがいたの?』
「△△(ゆいの彼氏)の相談を受けてた」
『電気消えてたけど。』
「・・・」
『・・・』
『もういい。。帰る』と帰ろうとすると
「ごめん。ほんとにごめん。。」
『なにがごめんなの?
なんかあるからごめんなんでしょ?涙』
「最初は本当に相談に来たんだけど、、
ゆいちゃんが誘ってきて、、しちゃった。」
「でも、俺本当にあゆみだけが好きなんだよ。
魔が差した。。まじごめん」そういって泣くA君。
なんであなたが泣くの…泣きたいのは私だよ。。
彼氏に裏切られた。大の親友ゆいにも裏切られた。
どうしたらいいのか分からず、謝ってくるA君に何も
返すことが出来ずただただ泣き続けた。
しばらくしてCDの事を思い出した私は
『CDは私が返す。もう絶対会わないで』と言って
机に置いてあったCDを取った。
「わかった。もう絶対に会わない!約束する」
「だから、、別れないで」
泣きながら訴えるA君を私は
『…わかった。』とまた許してしまった。
その日に白黒はっきりつけないと
気が済まない性格の私は“考える”という
選択ができなかった。
女の涙はズルいってよく言うけど…
男の涙もズルい。
私は本当にA君しか見えてなかったんだと思う。
何されても言い包められ、許してしまう。
そして当時の私は、A君は許したのにゆいのことを
許すことが出来ず、、(;・ω・)/
その夜、A君家から帰るその足でゆいの家まで行き
そっとポストにCDを入れて連絡を絶った。
それからゆいとは全く連絡を取らなくなり、、
わたしは親友を失った。
そして人を疑う。ということを知った。
次回▷▷決意